ビットコイン、トランプ大統領の単独インタビューに注目【仮想通貨相場】 image 0

ポイント

  • 7万ドルから10.2万ドル台にじりじりと値を落とす
  • ブラックロックのラリー・フィンクCEO、70万ドルの可能性
  • CMEサイトにXRP・SOL先物の条件が出現もその後削除
  • マスク氏がトランプ氏肝いりのAI投資に物言い

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場はもみ合い推移。

一昨日10万ドル(約1580万円)近辺で切り返すと、昨日早朝に10.7万ドル(約1690万円)台まで値を戻したが、その後はじりじりと10.2万ドル(約1615万円)台に値を落とすなど上値は重い展開が続いている。

BTCはトランプ政権誕生への期待感から就任式の数時間前に10.9万ドルまで上昇、史上最高値を更新したが、指名受諾演説で暗号資産への言及がなく、初日の大統領令にも記載がなかったことから10万ドル近辺に失速した。しかし、大統領令でバイデン政権下で行われた仕事に政治的偏向がないかSECなどを徹底的に調査するよう司法長官に指示したこともあり切り返した。

すると、ダボス会議に出席しているバンク・オブ・アメリカのCEOが規制が許せば暗号資産市場に参入したいとし、同じくコインベースのCEOが戦略備蓄実現に楽観的な見方を示す中、じりじりと値を戻すと、SECが暗号資産規制の明確化に向けたタスクフォースを立ち上げたとことを好感、10.7万ドル台まで値を戻した。連休明けのBTC ETFフローが8億ドルに達したことも相場を後押ししたか。

その後、目立った材料がない中、BTCはじりじりと値を落としたが、前日の反発の半値押しとなる10.3万ドル台で下げ渋った。ブラックロックのラリー・フィンクCEOがBTCは70万ドルまで上昇する可能性があるとしたことが伝わると反発したが、20年債入札に向け長期金利が上昇、ドル買いの流れの中、BTCは再び上値を重くした。

Eマスク氏が前日にトランプ大統領が発表したオープンAI・オラクル・ソフトバンクの3社連合(スターゲート・プロジェクト)による5000億ドルのAI投資に異論を唱えたことも市場心理の重しとなったか。

CMEのサイト上にXRPとソラナ(SOL)の先物開始をにおわす記載が登場、両銘柄が急騰したが、その後サイトから削除されたこともあり、元の水準に値を戻している。

本日のBTC相場

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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。