トランプメディアが仮想通貨とETF市場へ参入=新ブランドTruth.Fiを発表

トランプメディアがTruth.Fiを発表で仮想通貨とETF市場へ参入

TMTG （トランプメディアテクノロジー・グループ）は、新たなフィンテックブランド「Truth.Fi」を 発表 した。

このブランドは、仮想通貨およびETF（上場投資信託）市場への投資を目的としており、TMTGの金融分野への進出を示す動きといえる。TMTGは親会社であるトゥルース・ソーシャルを通じて、金融サービスへの展開を図っており、同社はビットコイン（Bitcoin/BTC）やその他の仮想通貨、ETF、SMA（個別管理口座）への投資を予定している。

Truth.Fiのサービスと戦略

Truth.Fiは、TMTGの金融戦略の一環として設立された投資プラットフォームであり、仮想通貨およびETF市場を対象にした金融商品を提供する。

個人投資家の参入を促し、アクセスしやすい環境を整えることを目的としている。具体的な運用方法は未発表だが、TMTGはDeFi（分散型金融）への関心を示しており、ステーキングや貸付サービスの導入を検討。また、カストディ（資産保管）やファンド管理の面での新サービス展開の可能性もある。

Truth.Fiとソーシャルメディアプラットフォーム「 Truth.Social 」の統合については公式な詳細は明らかにされていない。ただし、TMTGの事業方針を考慮すると、メディアと金融を融合し、Truth.Socialのユーザー向けに投資商品を提供する可能性はある。

仮想通貨とETF市場への進出

TMTGは、ビットコインをはじめとする主要仮想通貨への投資を計画しており、ETF市場への参入も視野に入れている。

伝統金融とデジタル資産の融合を進めるこの動きは、既存の投資市場に新たな選択肢を提供する可能性がある。2024年12月31日時点で、TMTGは7億ドル（約1,082億円）以上の現金および現金同等物を保有しており、その一部を多様化する方針を示している。プレスリリースによると取締役会は、大手資産運用会社 Charles Schwab （チャールズ・シュワブ）が保管する最大2億5,000万ドル（約386.5億円）の投資を承認。Truth.Fiを通じた仮想通貨および伝統資産への投資戦略の一環とされている。

トランプ氏の仮想通貨戦略とDeFi事業の拡大

トランプ前大統領は個人的に2億ドル（約309億円）に相当するイーサリアム（Ethereum/ ETH）を保有しており、仮想通貨市場に影響を及ぼす存在とされている。

同氏が直接投資戦略に関与しているかは不明だが、その影響力は市場関係者の注目を集めている。TMTGのCEO（最高経営責任者）兼会長であるデビン・ヌネス氏は次のように述べている。

Truth.Fiの立ち上げによって、TMTGの投資手段を拡充し、相乗効果を生み出すことを楽しみにしている

TMTGは、DeFiプロジェクト「WLFI（ワールド・リバティ・ファイナンシャル）」を支援し、積極的なポートフォリオ拡大を続けている。WLFIは最近、200万ドル（約3億円）相当以上のMOVEトークンを購入し、これを受けてモジュラーアルトコインの価格が約15%急騰した。現在、WLFIは3億9,500万ドル（約610億円）相当の仮想通貨を保有しており、その大部分をイーサリアムが占めている。

Truth.Fiの発表を受け、ティッカーシンボルDJTで取引されているTMTGの株価は市場前取引で15%以上上昇した。これは、同社の金融分野への進出に対する投資家の期待の表れといえる。TMTGは、2025年にTruth.Fiの正式展開を予定しており、現在は契約の締結や規制当局の承認取得を進めている。Truth.Fiは、トランプ・オーガニゼーションと関連会社にも大きな利益をもたらすとみられており、今後の市場動向に注目が集まる。