日本の仮想通貨取引所コインチェックは、2024年度第3四半期の収益が前年同期比75%増となった。

発表によれば 、同社の第3四半期(10月1日~12月31日)の収益は7億8200万ドルに達し、第2四半期の4億4700万ドルから75%増加した。顧客資産も72%増加するなど、力強い成長を見せた。

一方で同四半期の純損失は9800万ドルとなった。これは、7億5100万ドルに上る販売管理費が主な要因だ。

コインチェック、2024年10~12月の収益が75%増ーー昨年末にナスダック上場 image 0

Source: Coincheck

コインチェックの親会社であるオランダ・アムステルダム拠点のコインチェック・グループのゲイリー・シマンソンCEOは、昨年12月に実施した特別買収目的会社サンダーブリッジ・キャピタルとの合併が成功裏に完了したことが、今回の好調な収益に大きく貢献したと述べる。

コインチェックは2023年12月11日に合併を完了し、同日からナスダック市場で株式(CNCK)およびワラント(CNCKW)の取引を開始した。この合併計画は2022年3月に初めて発表され、12億5000万ドル規模の「de-SPAC取引」を通じてコインチェックを上場企業化することを目的としていた。

コインチェックの成長とナスダック上場

2012年に設立されたコインチェックは、日本国内で最大の仮想通貨取引所の1つであり、2024年12月時点で220万人の認証済み顧客を抱えている。

コインゲッコーのデータ によると、コインチェックは世界で66番目に大きい仮想通貨取引所であり、1日あたりの取引高は約1億2000万ドルとなっている。

同取引所は、2018年1月に5億3400万ドル相当のNEMトークンが流出する大規模ハッキング事件により国際的な注目を集めた。顧客への返金後も事業を継続し、上場に向けた取り組みを進めてきた。

コインチェックは当初、2023年中の上場を目指していた。

2022年10月にはナスダック上場計画を正式に発表し、2023年7月の上場を目標としていた。しかし、サンダーブリッジとの合併条件を変更し、2023年5月には期限を1年間 延長した 。そして2024年11月初旬、米証券取引委員会(SEC)がコインチェックのナスダック上場申請を承認した。