イーサリアム(ETH)の価格が過去24時間で仮想通貨市場全体を上回るパフォーマンスを見せ、12日ぶりの高値を一時記録した。サンティメントによると、これは「緩やかな回復の兆し」を示しているという。

「イーサリアムは反発の軽い兆候を見せており…週の始まりにほとんどのアルトコインを上回る動きを見せた」と、サンティメントのアナリストは2月18日に Xで報告した 。

ETHは2月17日に日中最高値および12日ぶりの高値となる2832ドルを記録したが、その勢いを維持できず、2700ドルを下回る水準まで下落した。ETHは1日で2%上昇したが、仮想通貨市場全体の時価総額は2.4%の下落を記録している。

サンティメントは長期的な視点として、ETHが驚異的なペースで取引所からコールドウォレットへ移動していると指摘した。現在、取引所に残る供給量はわずか6.38%だという。仮想通貨が中央集権型の取引所から移動することは、投資家が長期保有(ホドリング)を意識しているサインとされる。

「大規模な売却が差し迫っている可能性を減少させる。しかし、この動きは短期的なトレードではなく、長期的な指標として考慮すべきだ」と、サンティメントはコメントしている。

また、2024年に入ってからのイーサリアムの低調なパフォーマンスに対し、2月に入りコミュニティの関心が再び高まりつつあるとも指摘した。「2024年は他の大型銘柄に対して大きく劣後してきたが、市場全体の回復が始まれば反発への期待が高まる」という。

イーサリアム、ETH保有者が取引所からコールドウォレットに移動 「反発への期待が高まる」=サンティメント image 0

 Source: サンティメント

一方で、一部の市場参加者は慎重な姿勢を崩していない。仮想通貨系ユーチューバーのラーク・デイビス氏は、「イーサリアムが数%上昇すると、市場は5分後に急落する」と皮肉交じりに コメントしている 。

また、ETH/BTCの比率もわずかに改善したが、依然として歴史的な低水準にある。ETH/BTC比率は2月17日に7%上昇し0.029を記録したものの、TradingViewのデータによると、これは2020年12月以来の最低水準に近い状態が続いている。