ミャンマー指導者のXがハッキング＝偽暗号資産を拡散

ミャンマー軍政の指導者の公式Xアカウントが22日、ハッカーに乗っ取られ、詐欺的な暗号資産を拡散された可能性がある。

この事件は、詐欺師が著名な政治家を利用して詐欺トークンに信頼性を持たせ、無防備な投資家を欺く傾向の一部である可能性がある。

ミャンマー政府標的の政治的暗号資産詐欺

ミャンマーの軍政指導者ミン・アウン・フラインのX（旧Twitter）アカウントが22日、いわゆる国家暗号資産の立ち上げについて投稿を始めた。

投稿は「ミャンマー初の国家暗号資産」として説明し、公式のデジタル資産として提示しようとした。

ミャンマー軍政指導者によるミームコインの宣伝。 出典: X/ミン・アウン・フライン

Xの暗号資産ユーザーはすぐに不正を察知した。ハッカーは最初に 複数の暗号資産ウォレットアドレス を共有し、その後削除した。

その後すぐに、立ち上げが延期されたと主張し、新しいウォレットアドレスを提供し、さらなる疑念を引き起こした。

「ミャンマー政府のこのアカウントはハッキングされた。いくつかのCAを削除し、スペースを発表して3分後に削除した」とあるユーザーがXで 書いた 。

一方、市場の観察者は、軍主導の政府が暗号資産を成功裏に立ち上げることができるかどうかを疑問視した。彼らはそのような取り組みが分散化の原則に反すると指摘した。

あるユーザーは、国家支援のデジタル資産がしばしば金融統制の手段として機能し、革新ではないと指摘した。アナリストはまた、経済制裁を受けている国々が伝統的な金融システムを回避する手段として暗号資産を探る可能性があると推測した。

「制裁とSWIFT依存を回避するために国家支援の暗号資産を探る国が増えていることを示している。地政学的には試験ケースだ。うまくいけば、孤立した政権が続くことを期待する。これは革新ではなく、主権対金融ゲートキーピングの問題だ」とセドリック・ボーが 述べた 。

一方、ミャンマーの軍政指導者へのこの攻撃は、政治家を標的とするサイバー脅威の広範なパターンに続くものだ。

今月初め、 中央アフリカ共和国のファウスティン=アルシャンジュ・トゥアデラ大統領 が公式のミームコインCARを導入した。このトークンは、ブロックチェーン技術への国の信頼を示すものだった。

その取り組みは正当なものだったが、ハッカーは政府関係者を偽って偽のトークン立ち上げにリンクさせる手口を使ってユーザーを欺いてきた。

数日前、詐欺師は サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子 になりすまし、詐欺的な暗号資産を宣伝した。

別のケースでは、匿名のハッカーが元 マレーシア首相マハティール・モハマドのXアカウントを乗っ取り、偽のミームコインを推進した。

これらの事件は、ハッカーが 政治家のSNSアカウントを乗っ取り 、詐欺的な暗号資産スキームを宣伝するという問題のあるパターンを明らかにしている。彼らのアイデンティティを利用することで、詐欺師は偽のトークンに対して偽の信頼性を作り出している。

これらの詐欺が一般的になるにつれ、ユーザーは警戒を怠らず、公人に関連するトークンプロモーションに関与する前に情報源を確認する必要がある。