UAEのFasset、インドネシアの慈善プラットフォームと提携し、仮想通貨寄付を促進

UAEのFasset、インドネシアの慈善プラットフォームと提携で慈善寄付促進へ

ドバイを拠点とする仮想通貨取引プラットフォーム Fasset は、Kitabisaのザカート支払い分配パートナーであるSalam Setara Amil Zakat Institutionと提携し、仮想通貨ザカートサービスを開始すると発表した。

Fassetは、Kitabisaの機関パートナーSalam Setaraと提携し、インドネシアで仮想通貨ザカートサービスを導入。このコラボレーションにより、インドネシアの仮想通貨ユーザーが、仮想通貨、具体的にはテザー（Tether/USDT）を使用し、宗教的な寄付ができるのは初となる。

今回の提携は、2025年3月18日（火曜日）、インドネシア中央ジャカルタのスディルマンにある同社オフィスで覚書に署名したことで記念されたもので、このコラボは、イスラム金融におけるブロックチェーン技術の使用をさらに推進することを目指している。

世界最大のイスラム教人口を誇るインドネシア度億時の仮想通貨導入戦略

インドネシアは世界最大のイスラム教徒人口を抱えており、2023年には、インドネシアの人口の 87.06% がイスラム教徒と自認している。

現在、ラマダン月の真っただ中だが、多くのイスラム教徒はコミュニティに恩返しをする方法の1つは、ザカート義務を果たすことで、イスラム教徒の宗教的義務であり、毎年、富の一部を困っている人々に寄付することを義務付けているものだ。これは、富を浄化し、より公正な社会を支援する手段として機能するものと位置付けられている。この新しいサービスは、仮想通貨ユーザーにザカート義務を果たすための簡単でアクセスしやすい方法を提供し、デジタルプラットフォームを介した寄付を促進すると期待されている。

インドネシアの国家ザカート機関であるBaznas RIは、国の経済を強化する上でのザカートの重要な役割を反映し、2025年までにイスラムの寄付金を50兆ルピア（約4,500億円）集めることを目指しているという。そのため、FassetとSalam Setaraは、インドネシア市場にブロックチェーン技術を革新的なソリューションとして活用し、デジタルザカートエコシステムをサポートし、インドネシア人が仮想通貨を通じて寄付しやすくする可能性があると見ている。

Fassetインドネシアのカントリーディレクター、プトゥリ・マダリナ（Putri Madarina）氏は、同社の仮想通貨ザカートイニシアチブはインドネシアで最初に開始されるが、仮想通貨を通じてより多くのザカート支払いを促進するため、サービスを世界的に拡大する計画があると述べたうえで、次のように語っている。

これは、特にラマダンの聖なる月の間に、技術革新を社会的な礼拝に統合するための戦略的ステップです。このイニシアチブがインドネシアにおけるデジタルベースのイスラム金融包摂のモデルとなることを願っています。Fassetは将来的にさらに多くのフィンテックイノベーションを開発する予定であると付け加えた。

また、Kitabisaのビクラ・イジャズ（Vikra Ijaz）CEO（最高経営責任者）は、今回のコラボに際して次のようにコメントしている。

インドネシアコミュニティのザカートリテラシーを高めるための技術進歩を活用できると考えている。この取り組みがインドネシアにおけるザカートの潜在力を最大限に引き出し、革新的で持続可能な管理を通じて貧困を削減するという共通の目標の達成に役立つことを願っています。

インドネシア金融サービス庁のデータによると、同国の仮想通貨投資家は2,290万人のユーザーに達している。国内の仮想通貨ユーザー全体のうち、約62%が18歳~30歳の若い世代で、より広範な仮想通貨の使用に対する需要があることを示している。デジタル環境が進化し続ける中、今回の提携によりインドネシアはブロックチェーン技術をイスラム金融に統合する最前線に立つことになり、宗教と金融の両方の分野に広範囲にわたる影響を与える可能性がある。