ストラテジー(旧マイクロストラテジー)は、新たなビットコイン(BTC)購入に先立ち、優先株による資金調達の概要を 発表した 。

発表によると、今回の優先株は1株85ドル、固定配当率10%で発行され、約7億1100万ドルの資金調達が見込まれている。

市場アナリストの ジェシー・マイヤーズ氏 は、今回の優先株が投資家に年間11.8%の配当を提供する点を指摘し、「ストラテジーは、金利4.2%の債券市場から投資家を引き抜くことができるようになった」と述べている。

ストラテジーによる直近のビットコイン購入は3月17日で、130BTC(約1070万ドル相当)を取得した。これにより、保有総数は49万9226BTCとなり、評価額は約418億ドルに達している。

この3月17日の取得は、同社としては過去最少の購入量であり、買い入れ再開は3週間ぶりだった。ただし、共同創業者のマイケル・セイラー氏は、今後も負債や株式の発行を通じてビットコインの取得資金を増やす方針を明言している。

ビットコイン保有企業ストラテジー BTC購入のための7億1100万ドルの資金調達発表 image 0

ストラテジーの2025年の購入額. Source: SaylorTracker

 

SaylorTrackerのデータ によると、同社のビットコイン投資は現時点で約26%の含み益を維持しており、評価上の利益は86億ドルを超えている。

一方で、ストラテジーの株価は2025年1月の高値から3月初旬までに26%超下落し、2024年11月21日に記録した過去最高値の約543ドルからは44%の下落となった。

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 Source: TradingView

現在の株価は約299ドルで、3月11日に記録した直近安値231ドルからは29%の反発となっている。

同社がナスダック100指数に採用されたことにより、新たな資金流入があったものの、テック市場全体の調整局面にも巻き込まれる格好となった。